『国家の品格』2006年01月04日 17時20分

 年末30日の書き込みで藤原正彦氏について少し触れたら、元旦の朝日新聞の社説に氏の名前が出ていたので少しビックリした。氏の『国家の品格』(新潮新書)から引用していたので、私もその本を買って読んでみた。『武士道』について触れていたが、私が一番読んで良かったと思った箇所は、
 第二章「論理」だけでは世界は破綻する
だった。特に「論理には出発点が必要」の節の、論理の出発点を選ぶのは論理でなく情緒や精神の形なのだから、いくらその後の論理の筋が通っていてもその説が正しいとは限らないという氏の主張は大変に参考になった。私は昔から論理的に話す人に言い負かされることが多いので、出発点に注目すれば言い負かされないかもしれないぞ、と少し希望が湧いてきた。
 『武士道』は、私も大変に関心があり、2,3回読んだことがある(あまり理解できていないけど)ので、近いうちにまた触れてみたい。