『長い散歩』と『旅の贈り物 0:00発』2006年12月26日 23時41分

 いやぁ、映画って本当にいいもんですね。
 きょうの晩、三軒茶屋中央劇場で『旅の贈り物 0:00発』を、先週の金曜は新宿武蔵野館で『長い散歩』を見た。このところ、週2回は映画館に行こうと思っており、そう思わなかったらどちらも見ていなかった映画かもしれない。いま、見てみたい映画が次々に公開になるので、週1回ペースだと見逃してしまう類いの映画のように思った。でも、こういう映画にこそメジャーな映画には無い味わいがあり、見逃してはいけない映画だと思った。
 どちらも、かなり田舎の地方でロケをしており、地元の人たちが多数エキストラ出演している。両者ともそういう田舎が舞台の映画なのだが、『長い散歩』は洗練されたものを感じ、一方の『旅の贈り物』はコテコテの田舎芝居のテンコ盛りだと思った。『旅の贈り物』の芝居の臭さには私は苦笑のしっぱなしで、ずっとニヤニヤ笑いながら見ていた。『長い散歩』と『旅の贈り物』のどちらが良い映画かと言われれば『長い散歩』なのだと思うが、私は『旅の贈り物』の泥臭さもすっかり気に入ってしまった。それは、見ていた映画館が三軒茶屋中央劇場という、『カーテンコール』のみなと劇場にそっくりの昔ながらの映画館だったということもあるのだろうと思う。最新のシネコンでは決して見るべきではない映画だと思った。(実際、シネコンには掛かっていませんね。)
 どういう映画館で見れば、その映画が一番映えるか、なんてことは今までほとんど考えたことがありませんでした。映画って本当に奥が深いですね。

 今週は、できればあと『赤い鯨と白い蛇』を岩波ホールで見て、それが今年の見納めの予定です。

コメント

_ 春風 ― 2006年12月27日 09時47分

奥田瑛二さんは好きな俳優さんです。
監督もやっているとはこの春まで、恥ずかしながら知りませんでした。
「長い散歩」を観て私も深い感銘を受けました。
その奥田監督が今秋、下関でオールロケを敢行して「風の外側」という青春映画を撮りました。
「チルソクの夏」とは対極をなすような青春映画です。
07年に単館にて公開になります。
ちょっと浮気してエキストラ出演しました(笑)
カットされてるかも??ですが、S.KOJIMAさま是非ご覧下さい。

_ S.KOJIMA ― 2006年12月27日 15時08分

春風さま
 「風の外側」、是非見に行かせてもらいます。わたしも修行のため浮気してみようかな(笑)
 奥田監督の映画を見たのは今回の「長い散歩」が初めてでしたが、エンドロールで歩いて行く緒方拳さんの背中をひたすら映しているだけで深いものを感じさせるところに非凡な力量を見たような気がしました。
 奥田瑛二さんというと私は10年ぐらい前のNHK朝ドラ「ひまわり」での弁護士役が最も印象に残っています。ヒロインの松嶋菜々子さんも初々しかったし、叔父さん役の三宅裕司さんもいい味を出していて、大好きなドラマでした。

_ K-SASABE ― 2006年12月29日 11時07分

「旅の贈り物0:00発」の原田昌樹監督(真人ではない!)は、僕が助監督のイロハを教わった大先輩です。原田監督がチーフ助監督で僕がセカンド助監督という時代が3年くらいありました。銀座公開中は忙しくて未見なのですが、KOJIMAさんの感想だと、良い映画になったようですね。僕も何とか観たいと思っています。
 今年一年、応援をありがとうござました。来年もよろしくお願い致します。

_ S.KOJIMA ― 2007年01月02日 13時19分

K-SASABEさま
 昨年は大変お世話になりました。今年もよろしくお願いいたします。
 セカンド助監督の頃というとsasabe.netのプロフィールに監督さんのカッコイイ写真が載っている頃のことですね。私も『出口』の海老蔵さんが私が学生の時に坊主頭にしていた頃にそっくりだと家族が言ってくれます。家族しか言ってくれませんが(笑)。
 『旅の贈り物 0:00発』は竹内まりやさんの「駅」や山口百恵さんの「いい日旅立ち」に乗っての鉄道のシーンが旅情があり、また映画らしい迫力ある映像もあり、秀逸だと思いました。旅先の小さな町でのシーンはそれに比べるとやや物足りない感じもしますが、個性的な俳優さん達が人間臭い演技をしており、この濃さが私は気に入りました。

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_ シネクリシェ - 2007年01月05日 06時01分

 傑作『るにん』に続く奥田瑛二の新作ということで期待はしていた反面、大きな賞を受賞したことがことさらに取りあげられていたのでやや不安もありま