『世界の中心で、お風呂に入る』(2)2010年12月13日 22時58分

2.世界についての書
 「世界」はギリシャ語で「コスモス」と言います。ギリシャ語で書かれた新約聖書の4つの福音書の中に「コスモス」が何回使われているかを調べてみると、ヨハネの福音書は他の福音書に比べて「コスモス」を圧倒的に多く使っていることがわかります。
 マタイの福音書は9回、マルコの福音書とルカの福音書はわずか3回なのに対して、ヨハネの福音書では何と78回!も「コスモス」が使われています。つまり、ヨハネの福音書は世界について書かれた書なのです。
 また、イエスが十字架に付けられた時、「ユダヤ人の王ナザレ人イエス」という罪状書きは、ヘブル語、ラテン語、ギリシャ語で書いてあったとヨハネの福音書19章20節にあります。マタイ・マルコ・ルカにも罪状書きについての記述がありますが、複数の言語で書いてあったと記しているのはヨハネだけです。ヨハネの福音書が世界を強く意識していたことが、ここからも分かります。

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