『世界の中心で、お風呂に入る』(7)2010年12月17日 10時52分


7.神学的に整理すると
 入れ子構造の外側から内側の中心に向かって行く時、神と人とが同じ歩調で共に歩んで行くのだということに気付きます。ヨハネの福音書の構造を神学的に整理すると、下記のようになります。ここで「受肉」とは、神が人となってこの地上に生まれたことを言います。

●神の歩み(神の行為・発する恵み)
 創造(一般啓示)→受肉(特殊啓示、以降も)→復活→受難→聖霊の派遣

●人の歩み(人間の経験・受ける恵み)
 誕生→罪の中の生活→イエスとの出会い→悔い改め→初時的聖化→新生→聖化

 ここで面白いのは、神の歩みでは「復活→受難」と、イエスの受難・復活に関して人が目撃したことと逆の順番になっていることです。神様は時間を超越した方なので、時の流れに逆行しても、全く差し支えなく、人の歩みに合わせてくださっています。

 人の歩みのゴールは聖化です。このゴールが『世界の中心で、お風呂に入る』ということです。