彼らの罪 ― 2008年07月28日 11時03分

今年もまた8月6日と9日が近づいてきました。昨年買って読んだブルーバックスの『原子爆弾』をパラパラとめくって見ると、原爆製造には技術的に困難な点が数多くあったにも関わらず、優秀な科学者たちの頑張りで次々と克服していった様などが克明に書いてあります。
原爆投下を最終的に決めたのが大統領や進言した政治家・軍人たちであったにせよ、科学者たちが原爆を完成させることができなければ、広島・長崎への原爆投下は無かったわけですから、この悪魔の兵器を開発・製造した彼らの罪の大きさを思わないわけにはいきません。
7月の聖書通読は高校野球の応援に熱中したこともあって遅れ気味で、先週末にようやく新約聖書に入りました。この週末にマタイ・マルコ・ルカ・ヨハネの福音書をちょうど続けて読んだところですから、祭司長たちと律法学者たちに扇動されてイエスを「十字架につけろ」と叫んだ群衆と原爆を開発した科学者たちとの姿が重なりました。
「ピラトは、イエスを釈放しようと思って、彼らに、もう一度呼びかけた。
しかし、彼らは叫び続けて、『十字架だ。十字架につけろ』と言った。
しかしピラトは三度目に彼らにこう言った。『あの人がどんな悪いことをしたというのか。あの人には、死に当たる罪は、何も見つかりません。だから私は、懲らしめたうえで、釈放します。』
ところが、彼らはあくまで主張し続け、十字架につけるよう大声で要求した。そしてついにその声が勝った。」
(ルカの福音書23章20-23節)
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