母マリヤの Let it be と母サラの闘い2009年11月03日 06時03分

 "Let it be to me according to your word."
 「お言葉どおり、この身になりますように。」
 (新約聖書・ルカの福音書1章38節)

 もう11月ですね。早いもので今月の終わりにはクリスマスの待降節に入ります。クリスマスまでの約1ヶ月、教会ではイエスの生誕についてのメッセージが語られ、クリスマスに向けて心を次第に整えて行きます。

 映画『四日間の奇蹟』の出だしで、礼拝堂の中で祈る真理子の頭上に幼な子イエスを抱く母マリヤの絵が映し出されます。そして、礼拝堂の外にも幼な子イエスを抱く母マリヤの像があります。
 処女マリヤは男の子をみごもったと天使に告げられた時、自分の身に何が起きたのか、と非常に戸惑います。しかし、やがて"Let it be to me according to your word."「お言葉どおり、この身になりますように。」と言います。
 イエスをみごもってからイエスが十字架上で死ぬまでの出来事は、母マリヤにとっては喜びよりも苦難の方が遥かに多かったに違いありません。そのことに思いを馳せるとき、私たちの心も痛みます。
 しかし同時に、神様の御心であるのなら全て受け入れます、というマリヤの素直な信仰にも心を打たれます。

 たびたび『私の中のあなた』を引き合いに出して申し訳ありませんが、この映画の母サラとイエスの母マリヤとでは、何と対照的であろうか、何と全てが異なることであろうかと思うことです。