『ブラザー・サン シスター・ムーン』2009年06月20日 11時33分

 シネマなびの佐々部監督の今月のおすすめDVDの『ブラザー・サン シスター・ムーン』をさっそく観てみました。
 鑑賞後に、まず思ったことは、
「主は、生きておられる」
ということです。そんなことは我々にとっては当たり前のことですから、「今さら何を言ってるの?」ではありますが、でもやっぱり、その感を強くしました。
 イエス・キリストは十字架上で死んで復活してから、弟子たちの前に現れ、その後も多くの人々に現れ続け、1200年後にはフランチェスコにしっかりと現れ、そして現代の我々の心をも動かし続けています。
 美しい自然を背景に、イエス・キリストにならって清貧な生き方を追求するフランチェスコら若者たちの清々しさ、情感豊かな音楽、そして要所要所で引用されている聖書の美しいことばの響き、これらに心が洗われる思いがしました。
 また、佐々部監督の映画との共通点を多く見いだすことができたことも、うれしかったです。清々しい新人俳優の活躍(チル夏、四日間、三農馬術部)、弱者への温かい眼差し(四日間、カーテンコール、夕凪・桜)、美しい自然・光(四日間、三農馬術部)、戦争の悲惨さ・愚かさ(出口のない海、夕凪・桜)、青年の巣立ち(結婚しようよ、三農馬術部)、硬直した管理層(陽はまた昇る、半落ち)、そして、純粋な情熱は人の硬直した心を溶かすことができるということ(陽はまた昇る、チル夏、カーテンコール、四日間、三農馬術部)、などなどです。
 私には特に、権威の上にあぐらをかいている人たちへの独特の距離感と、弱者への眼差しという点で、佐々部監督ご自身とも重なる部分が多いような気がしました。

 主は、生きておられます。
 このようにして主は現代においても、多くの人々に現れてくださっています。それなのに、多くの教会では人々の心を十分にとらえることができないでいます。そんな現代の日本の教会の働きを、主はどのようにご覧になっているのでしょうか、伝道する側はどこかで間違っているのではないか、そんなことを、いま感じています。

シネマなび 佐々部監督の今月のおすすめDVD
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