特攻兵器と通常兵器のどちらが狂気か ― 2006年07月01日 09時44分
昨晩からネット上で見られるようになった『出口のない海』の予告編を繰り返し見ている。
『出口のない海』の原作を昨年読んだ時、神風特攻隊が明るく思えてしまうほどに人間魚雷「回天」の暗さ・重苦しさに息苦しくなり、このような特攻兵器を考案し実行したことを狂気だと思った。
しかし『出口のない海』の予告編を見ているうちに、「回天」はもちろん狂気の兵器ではあるが、どこか人間の血が通った、ぬくもりのある兵器のように感じられ、むしろ人の乗り込んでいない通常兵器の方が冷酷で残虐な兵器なのではないかという気になってきた。
我々が殺人事件のニュースを見るとき、加害者を正気とは思わず、殺人は狂気の為せる業だと思うだろう。戦争による殺人も同様だ。通常兵器であっても特攻兵器と同様に狂気の凶器なのだと改めて思わされた。
佐々部監督は4月27日の日記に「昨年からたくさん公開されている戦争をモチーフにした映画に比べると映像的には地味な作品と思いますが、戦争の怖さや愚かさは十分に伝わる作品になったように思えます。」と書いている。
予告編だけでも戦争の愚かさが十分に伝わってきたこの映画をできるだけ多くの人に見てもらえるよう、私も宣伝に励みたい。
『出口のない海』公式HP
http://www.deguchi-movie.jp/
『出口のない海』の原作を昨年読んだ時、神風特攻隊が明るく思えてしまうほどに人間魚雷「回天」の暗さ・重苦しさに息苦しくなり、このような特攻兵器を考案し実行したことを狂気だと思った。
しかし『出口のない海』の予告編を見ているうちに、「回天」はもちろん狂気の兵器ではあるが、どこか人間の血が通った、ぬくもりのある兵器のように感じられ、むしろ人の乗り込んでいない通常兵器の方が冷酷で残虐な兵器なのではないかという気になってきた。
我々が殺人事件のニュースを見るとき、加害者を正気とは思わず、殺人は狂気の為せる業だと思うだろう。戦争による殺人も同様だ。通常兵器であっても特攻兵器と同様に狂気の凶器なのだと改めて思わされた。
佐々部監督は4月27日の日記に「昨年からたくさん公開されている戦争をモチーフにした映画に比べると映像的には地味な作品と思いますが、戦争の怖さや愚かさは十分に伝わる作品になったように思えます。」と書いている。
予告編だけでも戦争の愚かさが十分に伝わってきたこの映画をできるだけ多くの人に見てもらえるよう、私も宣伝に励みたい。
『出口のない海』公式HP
http://www.deguchi-movie.jp/
コメント
_ プロデューサーN ― 2006年07月01日 17時55分
_ S.KOJIMA ― 2006年07月01日 21時14分
プロデューサーNさま
コメントとTBありがとうございました。
乗っていた皆さんが普通の人たちだったということは短い予告編からも十分に伝わってきました。そして涙が出ました。
来週の週末には大津島の回天記念館に行ってそのことをもっと感じ取って来たいと思っています。
コメントとTBありがとうございました。
乗っていた皆さんが普通の人たちだったということは短い予告編からも十分に伝わってきました。そして涙が出ました。
来週の週末には大津島の回天記念館に行ってそのことをもっと感じ取って来たいと思っています。
_ Kahomin ― 2006年07月11日 19時08分
わたしはどちらも正解と思います。人間を人間と思わないから、そんな兵器を作ったまさに、人間の「狂気」。
そして正に人間を大量に殺戮する「凶器」。排他的で、
慢心な人間の一番醜い命が作り上げた「きょうき」です。勿論通常兵器と特攻兵器も差別無し。
そして正に人間を大量に殺戮する「凶器」。排他的で、
慢心な人間の一番醜い命が作り上げた「きょうき」です。勿論通常兵器と特攻兵器も差別無し。
_ S.KOJIMA ― 2006年07月13日 18時00分
Kahominさま
兵器はやはり凶器であり、正気で使うことを正当化してはならないと私も思います。
兵器はやはり凶器であり、正気で使うことを正当化してはならないと私も思います。
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_ 『出口のない海』公式ブログ - 2006年07月01日 17時54分
プロデューサーNです。
日付が変わる前に、更新情報。
[http://www.deguchi-movie.jp/ 公式サイト]にて予告編をアップしました。
ぜひご覧ください。
http://www.deguchi-movie.jp/...
日付が変わる前に、更新情報。
[http://www.deguchi-movie.jp/ 公式サイト]にて予告編をアップしました。
ぜひご覧ください。
http://www.deguchi-movie.jp/...
狂気なのかそれとも凶器なのか。
いろいろ考えは分かれると思います。
この映画のためにいろいろ取材をしていて感じたのは、乗っていた皆さんは本当に普通の、そして普通に国や家族、友人、恋人を愛していた人たちだったということです。
そんなことが、映画「出口のない海」で伝わればいいなと思っています。