ああ…(絶句) ― 2006年05月06日 05時08分
出る杭があれば打たれるのは世の常で、Yahoo!ムービーで高得点だった『戦場のアリア』にも低い点を付ける者がいて、点がだいぶ下がった。論評なしに最低点の1点を付ける犯罪行為(ベストテンに入るか入らないかは客足に影響するでしょう)は論外として、次のようなユーザーレビューには、精神の砂漠化もついにここまで進んだのかと寒々とした気分になる。
(以下、Yahoo!ムービーからの引用)
なんでこんなに高評価なのか、理解不能
戦場での「ちょっといい話」レベルのストーリーが、延々と2時間続く苦行。
あらすじを読んで、「たったこれだけの話なの?」と思っていたら、ほんとに、たったそれだけの話でした。
絶賛している人は、頭の中で色々とストーリーを補完して、このしょぼい作品を美化しすぎてるだけだと思います。(以上、全文引用)
この投稿者は、サルでもわかる仕様の分かりやすい映画でなければ映画でないと思っているらしく、大人の映画の楽しみ方を全否定している。「たったこれだけの話」に自分の人生経験と背景知識とを加味して頭や心でストーリーを補完するからこそ、見た人の中で映画が大きな広がりを持ち、感動を味わうことができるのではないか。知識も経験もない者には「たったこれだけの話」としか見えなくても、実際には豊かな内容が含まれているものだ。また、たとえ知識・経験が乏しかったとしても心に潤いがあれば、感じるものがあるはずだ。精神の砂漠化は地球の砂漠化と同様に急速に進行中のようである。
他にも「歴史の歪曲」として1点を付けたレビューがあった。この『戦場のアリア』は女性が前線の塹壕に足を踏み入れるなど、確かに「本当かな?」と私も首をかしげてしまう点があるが、監督がジャンヌ・ダルクの国の人であることを考えれば、それもまた良しとできる。ドキュメンタリーではないのだから、史実に完全に忠実である必要はない。
このユーザーレビューは議論の場ではないので、反論をここに書くことにした。誹謗中傷が含まれているかもしれませんね。どうもすみません。
でも最近は大人ですら、子供にも分かる映画をより高く評価する傾向があるようだ。そういう映画も必要かもしれないが、そればかりが受けるのは、虚しい。大人の映画を作る佐々部監督の健闘に期待したい。
青くさい私が大人を気取った文章を書かなければならないほど社会全体が幼児化・砂漠化しているとしたら、まさに「ああ…(絶句)」だ。
(以下、Yahoo!ムービーからの引用)
なんでこんなに高評価なのか、理解不能
戦場での「ちょっといい話」レベルのストーリーが、延々と2時間続く苦行。
あらすじを読んで、「たったこれだけの話なの?」と思っていたら、ほんとに、たったそれだけの話でした。
絶賛している人は、頭の中で色々とストーリーを補完して、このしょぼい作品を美化しすぎてるだけだと思います。(以上、全文引用)
この投稿者は、サルでもわかる仕様の分かりやすい映画でなければ映画でないと思っているらしく、大人の映画の楽しみ方を全否定している。「たったこれだけの話」に自分の人生経験と背景知識とを加味して頭や心でストーリーを補完するからこそ、見た人の中で映画が大きな広がりを持ち、感動を味わうことができるのではないか。知識も経験もない者には「たったこれだけの話」としか見えなくても、実際には豊かな内容が含まれているものだ。また、たとえ知識・経験が乏しかったとしても心に潤いがあれば、感じるものがあるはずだ。精神の砂漠化は地球の砂漠化と同様に急速に進行中のようである。
他にも「歴史の歪曲」として1点を付けたレビューがあった。この『戦場のアリア』は女性が前線の塹壕に足を踏み入れるなど、確かに「本当かな?」と私も首をかしげてしまう点があるが、監督がジャンヌ・ダルクの国の人であることを考えれば、それもまた良しとできる。ドキュメンタリーではないのだから、史実に完全に忠実である必要はない。
このユーザーレビューは議論の場ではないので、反論をここに書くことにした。誹謗中傷が含まれているかもしれませんね。どうもすみません。
でも最近は大人ですら、子供にも分かる映画をより高く評価する傾向があるようだ。そういう映画も必要かもしれないが、そればかりが受けるのは、虚しい。大人の映画を作る佐々部監督の健闘に期待したい。
青くさい私が大人を気取った文章を書かなければならないほど社会全体が幼児化・砂漠化しているとしたら、まさに「ああ…(絶句)」だ。
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