天動説と地動説ほどの大きな違い2012年10月03日 21時56分



 30年以上前に買った朝永振一郎先生の名著『物理学とは何だろうか』、何度か読み返している本ですが、きょう久し振りで第Ⅰ章を読み返してみて、ヨハネの福音書をどう読むべきかの人への伝え方についての重要なヒントをもらうことができました。

 ヨハネの福音書を見た目通りのイエスの時代だけで読むのと、背後の旧約の時代と使徒の時代をも含めて読むのとでは、天動説と地動説ほどの大きな違いがあるだろうと気付かされました。

 朝永先生の本にはプトレマイオスの天動説とコペルニクスの地動説の説明から、ケプラーが苦労の末に精密に惑星の軌道を導き出すことに成功したこと、そしてガリレオを経てニュートンが物体の運動を数式化し、万有引力の法則の発見に至ったことが書かれています。

 天体の運動を見た目通りの天動説で見ている限り、万有引力を発見することはできなかったわけですが、ヨハネの福音書を見た目通りのイエスの動きだけに注目しているなら、天動説を信じているようなもので、万有引力に相当するような三位一体論はなかなか見えて来ません。ヨハネの福音書を読む時に、地動説のようにイエスの動きを旧約時代の預言者と使徒の時代の使徒たちと関係付けて読むなら、三位一体の神がもっとハッキリと見えて来ることでしょう。

 ヨハネの福音書をどう読むべきかを、どう人に伝えたらよいのか、このところ悶々と悩んでいましたが、これでようやく前進できそうな気がして来ました ^^

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