相生橋2006年08月16日 21時41分



 広島に行ってきた。今回、『1リットルの涙』の木藤亜也さんのような感性でヒロシマを感じることができたら良いなと思い、この文庫本を持参して広島入りした。
 さて14日の午後、『夕凪の街、桜の国』の広島ロケの相生橋でのシーンに通行人役のエキストラとして参加した。歩き始めのスタート位置は田中麗奈さんと中越典子さんのすぐ近くからだった。そして何度目かの本番の時、雲が動くのを待つためにスタート位置付近でしばらく待機することになった。私は女優さんたちのすぐ近くで橋の上から同じ風景を眺めることができた。自分のすぐ右側には中越さんと田中さん、左側には原爆ドーム、真下は遺体があふれていたという川、という状況だ。
 この状況をどう感じたらよいのか、私は戸惑った。この現場がヒロシマでなければ、間違いなく大喜びしている。しかし、ここはヒロシマだ。
 翌日、また同じ場所に立って前日のことを思い返した。このような得がたい体験ができたことの意味を考えたが、やはり分からなかった。これからも考え続けてみたい。これが分かったとき、自分の中に何か新しいものが生まれるような気がしている。

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