観ました2011年08月27日 23時07分

 きょうの午前、姫路のシネパレス山陽座で『日輪の遺産』の初回の上映を観ました。

 見ごたえのある映画で感動的なシーンも多く、途中で何回も涙が出ました。濃い映画だと思いました。濃さで言えば佐々部監督の映画の中では一番かもしれません。限られた予算で、よくこれだけ濃い映画が作れたなあ、と感心しました。

 しかし深さの点では、佐々部監督の映画の中では、残念ながら『四日間の奇蹟』と並んで一番浅い映画になってしまったと感じています。この映画(と『四日間の奇蹟』)が霊的な世界にまで足を踏み入れてしまっているからです。霊的な世界は人間の世界より遥かに深いです。逆に言えば人間の世界は霊的な世界から比べると遥かに浅いです。ですから、人間の領域だけにとどまるなら、佐々部監督は深い人間愛の映画を作ることができますが、少しでも霊的な領域に足を踏み入れてしまったなら、霊的な世界もそれなりに深めないと、全体としてはどうしても浅く見えてしまう映画になってしまいます。

 では、どういう映画が霊的にも深い映画かと言うと、今すぐに思い付くのは、『シークレット・サンシャイン』と『冬の小鳥』です。どちらも韓国の映画ですね。

 私の希望としては、佐々部監督も霊的に深い映画が作れるようになって欲しいなあ、と思います。それが実現すれば、こんなに素晴らしいことはありません。

 少し厳しい評価になってしまいました。読んで不快に思われる方がおられたら、申し訳ありません。