情のからみ・霊のからみ2009年03月07日 06時29分

 今度の日曜日(8日・13:00~14:30)のイベントでする芝居『靴屋のマルチン』の稽古を実際の講壇上で何度か行いました。元劇団四季の須郷さんの演技指導は、演技経験のほとんどが通行人役^^の私には、本当に勉強になります。
 まずは、二人のセリフの掛け合いのタイミング。早すぎてもいけないし、遅すぎてもいけないのが基本ですが、状況によって相手がしゃべり終わるか終わらないかのうちに、間髪を入れずに言葉を返さないといけない場合もあるし、相手の言葉をゆっくり・しっかり聞いてから、返さないといけない場合もある。このタイミングがピタリと決まると、二人の間に生きた人間関係が生まれるし、ずれると死んでしまいます。
 それから、私が須郷さんに向かって話し掛ける時の上半身の角度の重要性も教わりました。前傾気味にすると、相手への親密感をより多く表現でき、これができないと、気難しいマルチンが友人の友情を煙たがるという芝居が成立しなくなります。
 以上のことを私なりに分析してみました^^
 ちょっと前傾姿勢になるだけで、二人の間の空気がグッと濃くなる。これは、いったい何だろうか。物理的に角度が変わるとか、距離が縮まるとか以上の変化が明らかにあります。それはきっと、前傾姿勢になった時に、役者の気持ちも瞬間的にグッと高まり、前に向かって放射されるからではないでしょうか。それを受ける相手役は、それをモロに受けるし、見ている観客も、二人の情のからみを感じるのです。この推論が正しければ、我々は目に見えない感情のぶつかり合い、からみ合いをしっかりと感じ取っていることになります。
 目に見えない神の霊と人間の霊とのからみ合いも、このようなものであろうかと、私の思い巡らしは、いつの間にか、と言うか、いつものように^^; そちらへと向かっていきました ^^

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