元旦礼拝2013年01月01日 12時47分

 さきほど、姫路教会の元旦礼拝を終えました。昨年までは元旦礼拝の説教は専ら聞く側でしたが、今年から話す側になりました。
 話す側の牧師は説教の準備で大みそかをゆっくり過ごせないことが、良くわかりました ^^;
 これから静岡に帰省して、今夜は実家でのんびりします ^^

 姫路教会の今年の年間聖句は

「私たちは、あなたの家、あなたの聖なる宮の良いもので満ち足りるでしょう」(詩篇65:4)、

 目標は「霊とまことによる礼拝で満ち足りる」です。

 教会のブログに元旦礼拝の説教全文をアップしましたので、よろしければ読んでみてください。

「聖なる宮で満ち足りる」
http://blog.goo.ne.jp/himeji-c/e/a23133640cff7d162e5943493601f573

『果てぬ村のミナ』2013年01月04日 19時57分


 この正月、映画は静岡発の『果てぬ村のミナ』と、周囲の人々の評判の良い『レ・ミゼラブル』を観ました。低予算映画と大予算映画の両極端という感じですね ^^; 『レ・ミゼラブル』は評判通りの感動的な映画でした。

 静岡茶の生産地の小さな集落が舞台の『果てぬ村のミナ』は、不思議な余韻の残る映画でした。『日輪の遺産』でスーちゃんを演じた土屋太鳳さんが、今度は謎の転校生役で不思議感を良く出していると思いました。ミナの生きる人生はどのようなものなのか、想像をかきたてられる映画でした。ラストの老人のときめき感がほほえましかったです ^^

『八重の桜』2013年01月08日 18時19分

 楽しみにしていた大河ドラマの『八重の桜』が始まりました。

 まずアメリカの南北戦争のシーンから始まったのには意表を突かれました。南北戦争って1861-1865年なんですね。戊辰戦争の時と近かったんだと改めて気付かされました。そういえば、札幌農学校のクラーク先生も、自身が南北戦争の北軍で戦った時のことを1期生たちによく語っていたそうですから、そういう時代だったんですね。それにしても、南北戦争がペリー来航よりも後の出来事だったというのは、少し不思議な感じがしないでもありません。

 新島襄役のオダギリジョーさんも、早くもちらっと登場しました。明治になる前の1865年には、もうアメリカに密航で渡っていたというのは、今回、初めてちゃんと知りました。

 私がこのドラマを楽しみにしているのはスタッフに知っている人がいるからですが、週刊「クリスチャン新聞」や月刊「百万人の福音」、それにテレビの「ライフライン」など、キリスト教関係のメディアも注目しているので、よけいに楽しみです ^^

『東京難民』2013年01月15日 09時07分


 佐々部監督が現在撮影中の次回作の原作、『東京難民』(福澤徹三・著)の古書を買って読みました。

 以前、東京の職場に勤めていた時には、高い新品と安い古書の両方が入手可能な場合、例外なく必ず新品を買っていました。古書は前の人の使用感が気になって買う気がしなかったのです。ただし絶版になった古い本で古書しか手に入らない場合には、仕方なく古書を買っていました。

 今は節約のため、高い新品と安い古書の両方が入手可能な場合は、ぼぼ例外なく古書を買います。前の人の使用感もほとんど気にならなくなりました。そう意味では『東京難民』の主人公が落ちて行く過程と少し重なる部分もあるかなと思いました。

 さて『東京難民』ですが、私は職業柄、ババさんのことが非常に気になりましたが、ババさんの掘り下げが中途半端だったなと、読後に少し物足りなさを感じました。そして著者の立ち位置も、ババさんを尊敬する人々の側なのか、そうでない側なのか不明なのも気になりました。それゆえ主人公の行動について著者自身はどう考え、特に最後の主人公の選択も著者がどういう思いを持ってそのようにしたのか、今ひとつ分からず、モヤモヤ感が残りました。

 佐々部監督の映画では、どのような結末になるのでしょうか。楽しみに完成と公開を待ちたいと思います。

Kindle2013年01月18日 16時16分


 母教会の牧師の藤本先生が新しい本を出したというので、さっそく買おうと思ったら、Kindle版だとか。でも、PCにインストールしてある米アマゾンのKindle for PCで読めるんでしょ、と安易に考えていたら、日本のアマゾンから販売しているKindle版の電子書籍はPCでは読めないらしいと分かり、なんでや~!と怒りました ^^; スマホやタブレット端末を持っていればKindle 本体が無くても読めるらしいのですが、私はどれも持っていないからです。

 中古車を譲っていただいて、保険代等、そっちの出費も少しあったので新しい買い物をするのを躊躇しましたが、結局、Kindle Paperwhiteを買っちゃいました ^^

 結果、買って良かったと思いました。これから、大いに活用しようと思います。以下、気に入った点です。

①Kindleストアに大量の無料本が置いてあること。
 アマゾンのKindleストアの無料本のカテゴリには45,620件とあります。夏目漱石が一番人気のようです。『坊ちゃん』、『吾輩は猫である』、『こころ』、『三四郎』、『それから』、『門』、・・・どれも皆、無料です。これはすごいですね。早速、大好きだった『三四郎』を0円でダウンロードして、藤本先生の本と交互に読んでいます ^^ 途中で中断して他の本を読み、また戻って来た時は中断したページから表示してくれるので、ありがたいです。

②暗い所でも読めること
 私は寝転んで本を読むのが好きなのですが、その場合、明るい方向に本を向けないと暗くて読めません。それゆえ、自ずと体を横にする方向が限られてしまいます。でもKindleならバックライトでパネルが明るいので、どんな姿勢でも明るく読めます。これは、ありがたいです。それから、以前、米アマゾンで買ってノートPCで読んでいた電子書も読めるので、これもありがたいです。ノートPCを寝転んで読むことはできませんから ^^

③旅行中・帰省中に読む本もKindle一つでOK
 旅行する時など、どの本を持って行くか悩むことがありますが、無料本をたくさん入れておけば、もう本を持ち歩かなくてもよくなります。これもありがたいです。

 時間ができたら、無料本に何が置いてあるか、じっくり調べてみたいと思います。

世界が一つになるために2013年01月22日 11時35分


 アルジェリアの事件では犯人側だけではなく人質側でも多くの方々が死亡したことが明らかになって来ました。

 いま世界は平和からどんどん遠ざかり、混乱の方向へと向かっているようです。そして主要な原因の一つに宗教間の対立があることは残念でなりません。今のままではこの対立を無くすことは極めて難しいでしょう。しかし、私は大きな希望を持っています。その希望の拠り所は、私たちの大半が理性においては誤った時間観を持っている可能性が高いということです。時間とはどのようなものかについて全人類が考え直す機会を持つなら、少なくとも今よりは平和な世界が実現できるであろうという希望を私は持っています。誤った時間観のもとで宗教を理解するなら、その宗教に対する理解も間違っている可能性が高いのです。キリスト教徒もユダヤ教徒もイスラム教徒も仏教徒も、ほとんどの者が誤った時間観を持っており、従って自分の宗教をあまり正しく理解できていないのではないかと思います。

 長い時間、静かな環境に身を置いて神仏に祈る時、或いは瞑想する時、私たちは時間を忘れます。しかし、祈り・瞑想を終えて日常に戻って行く時、時間に縛られた生活を再開します。何時何分までに何々をしなければならない、そういう忙しい生活に戻ります。祈り、瞑想している時の時間と忙しく働いている時の時間と、どちらの時間が本来の時間に近いでしょうか。それは祈り・瞑想している時でしょう(ルカ10:38~42)。それなのに、私たちが宗教について理屈をこねる時は祈り・瞑想から離れている時です。すると誤った時間観の中で宗教について考察することになります。ここに間違いが生じる原因があるように思います。私たちが祈り・瞑想する時、私たちはどのような時間の中にいるのか、まずはこの点を明らかにして行くことが、少しでも宗教間の対立を無くしていく道筋ではないだろうかと私は考えます。

 アインシュタインの相対性理論と量子力学は、19世紀までの時間・空間観を修正する必要があることを示しました。しかし、私たちの日常生活における時間・空間観は相変わらず19世紀までのままであると言えるでしょう。相対性理論と量子力学が示す時間と空間はどのようなものかを知るのに、上の写真で示したブライアン・グリーン著『宇宙を織りなすもの 時間と空間の正体』・上巻はとても役に立つと思います。そして祈り・瞑想している時の時間がどのようなものかを考察する上で良いヒントを与えてくれるだろうと思います。

 19世紀までの時間・空間観を否定した上で、それぞれが信じる宗教の正典に書かれている内容について思いを巡らすなら、きっと大きな成果が得られるであろうと思います。私はキリスト教を信じていますから、聖書を19世紀までの時間・空間観を排して読むようにして、既に大いに恵まれています。今までの私の説明の仕方が下手であったために、周囲の人々に十分に理解していただくには至っていませんが、これからも粘り強く、このことを続けて行こうと思います。そして、そのことにより世界が一つになる方向に向かって行って欲しいと願っています。

続・世界が一つになるために2013年01月24日 10時58分

 前回の記事について他所でコメントをいただきました。その返信に書いたことを、こちらにも転載します。


 「どうしても必要なお金(または物品)があり、それが与えられるよう祈ったら、24時間以内に届いた。その金品の送り主は、祈り手が祈った時刻よりも前に発送していた。」

 こういう実例がいくつもあることを私たちは聞いて知っていますね。これは祈りの世界では過去と現在と未来とが分離しているのではなく、絡み合っていることを示す好例だと思います。

 量子力学が支配するミクロの世界では、そもそも過去→現在→未来という時間の矢は存在しないようです。不確定性原理があるので、粒子の位置と速度とを同時に決定することができません。観測を行うと確定できますが、その確定した状態は最早ミクロの世界の現象ではなく、私たちが知っている日常の世界であるマクロの世界の出来事として確定されます。

 ミクロの粒子の状態は観測するまでは確定されません。観測されて確定した事は過去の出来事として変更することはできませんが、どうやら私たちの周囲は未だ観測していないもので溢れているようです。私たちが知っている物質は全体の5%しかないそうで、残りの95%は、未知の暗黒物質、暗黒エネルギーなのだそうです。

 ここから先は私の考えが混じりますが、私たちが知っている5%の物質の中でさえ、状態が観測できて確定しているものは、まだまだ一部ではないかと思います。そして残り95%は、全く確定していません。確定していない状態の物質には過去も未来もないでしょう。祈りが過去に届くように見えるのは、その未確定の部分が利用されているのではないか、と私は考えています。過去の歴史は確定していますが、それは目に見える部分だけであって、観測されていない部分では、今も絡み合っているということが言えるのではないかと思います。

 私たちが聖書を読んでイエスの時代の2千年前や、もっと以前のアブラハムやモーセの時代をそんなに昔のことと感じないのは、いまだ確定されていない状態の物質を神が支配しており、その神を通して聖書の時代と現代の私たちとが絡み合っているからではないか、神が今も生きておられるとは、そういうことではないかと思います。

 以上のことは、「そういう考え方もあるだろうね」の一言で片付けられてしまうようなことと思われるかもしれませんが、そうではありません。ヨハネの福音書が時間の絡み合いを示しています。ヨハネの福音書は旧約の時代、イエスの時代、使徒の時代、記者ヨハネの執筆時代、そして読者の時代が絡み合った構造になっています。このヨハネの福音書の構造が現代に至るまで気付かれなかったのは何故か、これまで私はずっと悩ましく考え続けて来ましたが、ようやく結論が出つつあります。それは、量子力学の実験技術や宇宙の観測技術が発達した現代を待たなければ、ヨハネが預言した時間の絡み合いについて正しく理解されないからではないか、いま私はそのように考え始めています。

(参考図書:D.アーリー『最も祝福された21人の祈り』、橋本淳一郎『時間はどこで生まれるのか』、B.グリーン『宇宙を織りなすもの・上』、村山斉『宇宙は本当にひとつなのか』)

粉雪2013年01月28日 10時27分


 教会総会が終わり、安堵感に満たされて床に就いた翌朝、起きたら外は雪景色でした。

 玄関の外の郵便ポストの上に積もった雪を払おうと息をフッと吹きかけたら、パッと舞い上がりました。全く湿っていないパウダースノーでした。

 ゴミ袋を持って集積場まで歩いて行く時、足を踏み出すごとに、ギュッ・ギュッと雪が固く踏み締まる音がしました。パウダースノー特有の音ですね。この音を聞いていたら、札幌での学生時代の記憶が急によみがえって来ました。

 雪道を歩きながら大学に通っていた時はだいたい卒論・修論・博論の発表の時期で、研究室の学生たちは目の色を変えて真剣に研究に取り組んでいました。私たちを厳しく指導して下さった先生はちょうど10年前の今頃に亡くなられました。あの時の研究室の熱い雰囲気が懐かしく思い出されます。

笠智衆さん2013年01月28日 21時06分

 山田洋次監督の『東京家族』を観て来ました。

 観ている間も、観終わった後も、なぜか笠智衆さんのことばかりが思い出されます。『東京物語』だけでなく、『男はつらいよ』の御前様のことなども思い出されます。

 橋爪功さんも、すごく良い俳優さんだと思うのですが、笠智衆さんと比べてしまうと、ちょっと及ばないような気がしています。

 笠智衆さんて、何故あんなに存在感があったんでしょうね。演技はそれほどでもないと思うのですが、何であんなに深さを感じるのでしょうか。

『東京家族』の評価は2073年までお預け2013年01月29日 09時23分

 昨日観た山田洋次監督の『東京家族』(2013)について考えています。この作品は小津安二郎監督の『東京物語』(1953)の評価を、また一段押し上げたのではないかなと思います。では『東京家族』(2013)の評価はどうであろうかと考えてみた時、それは60年後に誰かにより作られて2073年に公開されるであろう次回作まで待たなければならないと感じています。

 量子力学の遅延選択量子消去実験の結果によれば、いま得られた実験データの解釈は未来に行われる実験への遅延介入の影響を受けるのだそうです(グリーン『宇宙を織りなすもの・上』p.321-328)。量子の絡み合いがそのような不思議なことを引き起こすのですね。聖書のヨハネの福音書においても紀元30年頃のイエスの活動は、紀元前の旧約の時代やイエスより後のパウロたちの時代、そして現在の私たち読者の時代と互いに絡み合っています。

 『東京家族』(2013)は『東京物語』(1953)と比較すると見劣りがしてしまうかもしれませんが、60年後には評価が高まるのではないかという気がしています。少なくとも2012年の東京の風景をしっかりと記録して2073年の次回作への架け橋となったという点においては、高く評価されるべき作品となったことと思います。

 60年後に『東京家族』(2013)の評価が高まった時には、『東京物語』(1953)の評価はもう一段押し上げられることでしょう。つくづく『東京物語』(1953)はすごい作品だなあと思うことです。そして紀元30年頃のイエス・キリストの十字架の出来事が脈々と伝え続けられていることも、すごいことだなあと思うことです。