17.十字架による救いの祝宴2011年01月12日 21時36分

『世界の中心で、お風呂に入る』(17)

17.十字架による救いの祝宴(第六の入れ子・その3)
 2章のカナの婚礼には弟子たちも招かれていました。弟子たちは1章でイエスの招きに応じてイエスに付き従いました。イエスは神の子ですから、それまで神の方を向いていなかった弟子たちが神の方を向き、付き従うようになったのです。
 ルカの福音書15章の有名な「放蕩息子の帰郷」では、父(神)のもとを遠く離れて放蕩していた息子が、悔い改めて父の方を向き、父のもとへと帰っていきました。父はそんな息子を大喜びで出迎え、祝宴を開きました。

 カナの婚礼も同様です。天は弟子たちが神の方へと向きを変えたことを喜び、盛大な祝宴を開きました。その祝宴がカナの婚礼です。天の神様は私たちが神から離れていたことの非を認めて神の方を向くだけで、それまで神から離れていた罪を無かったことにしてくださるのです。無罪としてくださるだけでなく大喜びで祝宴を開いてくださるのです。それは、イエス・キリストが十字架に掛かって私たちの罪を全て背負ってくださったが故のことです。

 第六の入れ子は神の救いの御業を、十字架と祝宴というセットで見事に描いています。ヨハネの福音書の入れ子構造には実に巧妙にメッセージが組み込まれており、その構造の巧みさには本当に感嘆します。

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