『ヘレンケラーを知っていますか』2007年04月09日 07時23分

 昨晩、銀座シネパトスで『ヘレンケラーを知っていますか』を見てきた。 山口県映画センターが、山口県に実在する中途失明・失聴者をモチーフにして企画・製作した作品だ。いろいろ勉強になることが多く、ストーリー展開も感動的であったので、全体としては良い映画だと思ったが、配役に難があったし、音楽も画面の雰囲気と合っていないところがあり、気になった。
 小林綾子さんの老女役には、違和感がかなりあった。非常に張りのある声になかなか馴染めず、前半はなかなか映画に入り込むことができなかった。それでもストーリーが良かったので段々気にならなくなっていったのだが、最後の最後で夏八木勲さんが登場して結局、違和感がふり出しに戻ってしまった。夏八木勲さんと小林綾子さんではどう見てもバランスが悪い。やはり小林綾子さんは若い頃の役だけに留め、老女役には夏八木さんと釣り合うぐらいの年齢の女優さんのほうが良かったのではないか。
 上記のような違和感はあったが、聾者・盲聾者の置かれている状況についてはいろいろと勉強になることが多く、見ることができて良かった。前日の土曜日には『日本語教育への音声ガイド活用研究会』で視覚障害者が音声ガイドを通じてどのように映画を感じ取ろうとしているかということを多くを学ぶことができ、感謝な週末であった。

『ヘレンケラーを知っていますか』公式HP
 http://www.helen.jp/